こんにちは、さくらん坊(@ok_sabou)です。
欠陥住宅。言葉だけなら、一度は聞いたことのある方が多いのではないでしょうか。
では、実際に住んだことのある人は?
はい!私です!
本格的な引越しシーズンを迎えた3月。
- 引越後に発覚した住宅問題(床の傾き)から、
- 不動産屋との交渉と専門業者による傾き調査、
- 費用全額不動産会社持ちでの再引越!
という、ちょっと稀な体験談をお伝えしたいと思います。
Contents
欠陥住宅を選んだ時の状況
その時の転居理由は転職。しかも、引越し業界繁忙期の3月。そして、長男の小学校入学直前の春でした。
やんちゃ盛りの長男と、生後数ヶ月の次男を抱え、まさにテンヤワンヤの1ヶ月。
転職前のラスト業務とやらでほぼ不在の旦那とは完全別行動で、私の家探しスタート。
ちなみに、転居先は飛行機の距離でした。
今回は小学校入学が絡むこともあり、地域の選定から通学路の確認など、
これまでと違った視点での部屋探しにパンク寸前だったことを覚えています。
そんな中、見つけたのは築26年のリノベーション物件でした。
都内・駅近・小学校まで徒歩10分以内・それなりの広さと、相場より少し安いお家賃。
新耐震基準も満たしているマンション。言うことなし!
実際に入居予定の部屋は3月末まで工事中ということで、同じ間取りの別部屋を内見しました。
それまで、1人、子連れで計2回の上京。トータル4日間で11軒ほどを見て回ったラストのお部屋。
疲労困憊。もう、ここしかないと思った。
時期的に、早い者勝ちでどんどん決まっていく物件。
申し込みタッチの差で逃したものも2軒ありました。
その場で決定し、審査や契約も無事に終え、次に物件を訪れたのは引越し前日。
鍵受渡しの時でした。
リビングで感じる違和感。ふわふわした浮遊感の正体は?
こうして始まった新生活。最初の1ヶ月は、諸々の手続きや長男の入学やらで、あっという間に過ぎて行きました。
久しぶりの東京にも馴染み始め、やっと落ち着いて荷ほどきを始めた矢先。
私「やっぱり!?」
旦那「なんか、わかる〜疲れてるからかと思ってた!」
(お前なんもしとらんやろ)
こんなやり取りが、手伝いに来てくれていた母との間であったのです。
気になり出したらキリがなく、何もかも歪んで見えてくる始末。
この時、ほぼフルリノベーションといっても、床だけは10年以上前に一度張り替えたままとの話があったことも思い出しました。
一見すると、なんの変哲もない部屋。 奥に見えるのが、問題のリビングです。
斜めの床……傾きによる健康被害は?
どんどん斜めに感じてくる我が家と、ちょうどその頃ハイハイをし出した次男と。
まず気掛かりだったのは、健康被害でした。大げさに聞こえるかもしれませんが、大問題です。
大人が違和感を感じる床……子供達の三半規管的なものは大丈夫なのかしら……
ハイハイで、歩くことを今から覚えていく次男はどうなるんだ!?まだ小学生に上がったばかりの長男は!?
検索すると、床の傾きによる健康被害についてはかなりの数の情報がヒット。
やはり、頭痛やめまい、ふらつき等、気になる言葉がたくさん…
傾いた居住空間で長期的に生活することで、その症状が進行するという内容でした。
ここから、私の戦いが始まりました。不動産屋に勘違いと言いくるめられる前に(言い方)、万全の態勢を整えたい!
床の傾きに許容範囲はあるのか?
ここで気になるのが、その許容範囲です。
健康被害は分かったけれど、その傾きってどのくらいからNGなの?調べてみると、若干の傾きはどの住宅にもあると書いてあるし……
それについては、国土交通省「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にありました。
国交相の資料は小難しく…当時私が参考にしたサイトとは異なりますが、分かりやすいサイトから一部抜粋して紹介します。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の床の傾き基準は以下の通りです。
- 傾きが3/1000未満:構造部分に瑕疵がある可能性が【低い】
- 傾きが3/1000以上~6/1000未満:構造部部分に瑕疵がある可能性が【一定程度存在】
- 傾きが6/1000以上:構造部分に瑕疵がある可能性が【高い】
引用:ハピすむ
一般的に、傾きが3/1000以上〜となった場合に、問題が発生していると考えられる可能性が出てくるという事でした。
度数にすると、0.17度〜です。
ううん、微妙な数字に微妙な言い回し。。
欠陥住宅の傾き|まずは自ら検証してみる
傾斜の許容範囲と健康被害について理解したところで、実際に検証してみる事に!
家の傾き|ビー玉を使って確認
まず手始めに、息子のおもちゃからビー玉を拝借。(ピンポン球でもいいそうです。)
違和感のあるリビングに置いてみたところ…転がった!
どのビー玉も同じ方向にコロコロと、置く場所によっては結構な勢いをつけて転がって行きました。
家の傾き|アプリを使って確認
次は、もう少し詳細に、できれば傾斜が数値でわかるものはないか?
探してみると、床の傾きを調べるには水平器を使うという事。
ホームセンターなどで入手できますが、ひとまずはアプリで代用しました。
便利な世の中です。
「水平器」で探すと、いくつも出て来ます。ちなみに、使用したのはこちら!
簡易的ではありますが、早速確認。中央からズレるメモリ。
数値は微妙ですが、やはり水平ではない事がわかりました。
欠陥住宅・家の傾き(マンション)|不具合を不動産屋に連絡〜交渉は時間が掛かる
ここまで出揃ったタイミングで、担当の不動産会社へ連絡。
大手だったことも幸いしてか、入居後のトラブル対応部署の方が一度調査にくる事に。
電話をしてから1週間後、私がネットで調べた水平器(アナログ版)を手に、いくつかの部屋を計測して「素人目ではあるが、若干の傾きが計測されました。」との言葉が!
社内で今後の対応を検討し、部屋のオーナーへの連絡後にまた。
という事で1回目は終了。
これはスムーズに事が運ぶのでは?との思い虚しく、なんとその後、のらりくらり返答を延ばされ3週間が経過しました。
まあ温厚な私も、だいぶイライラが募る。
というのも今回、長期戦にはできない理由がありました。
長男の学校です。
場合によっては転校の可能性のある今回の住宅問題。
先方には、もし傾斜が確認されて修繕もしくは転居などが発生する場合、7月初旬までに確定させたいとの話をしていました。
この時点で5月の頭。焦ります。
その後も、社内での協議とオーナーへの連絡とやらを繰り返し、専門業者による傾斜確認が出来たのは6月に入ってのことでした。
欠陥住宅・家の傾き(マンション)|専門業者への依頼
不動産会社が手配した業者の方が、いつもの担当者の立ち会いのもと調査をする事に。
元々、この専門業者による調査には条件があり、もし一定の傾斜(先ほど出ていた3/1000以上〜というもの)が確認されなかった場合の費用はこちら持ちとなるという事でした。
ざっくり2、3万。これは最初に相談した際に言われていました。
そういったこともあり、不動産会社がのらりくらりしていた3週間の間も、何度も入念に、傾斜箇所を確認していたのです。
プロによる調査は、レーザー式のデジタル水平器を用いた本格的なものでした。(当然か。)
その場で出された見解は、「4/1000程度の傾斜がリビングにのみ見られる」とのこと。
やったー!!!プロの証言勝ち取ったーーー!!!
- 原因は床材の老化によるたわみ。建物自体に傾きはなく、この部屋のみの問題とのこと。
- 修繕する場合、床の貼り直しなど大体1ヶ月程度の工事になること。
- その間、居住は不可能なこと。
との説明を、ざっくりとお話いただきました。
調査結果はレポートをいただけるとのことで、それを待つ間に不動産会社からオーナーへ連絡を取ってもらう話でまとまり、調査終了。
欠陥住宅・家の傾き(マンション)|最終決着は、費用を全額負担してもらう形での転居
最終的に、オーナーさんからは修繕する旨の申し出があり、私たち家族への提案は下記の2択。
- 修繕期間中、あちら指定の別マンションに一時入居→戻る:その場合、一時入居に関する家賃や諸費用は不動産会社・オーナー持ち。
- 転居:現在の入居にあたって発生した費用(敷金・礼金・仲介手数料)を払い戻した上で、転居に伴い発生する費用(敷金・仲介手数料・引越費用)までを負担してもらう。
家族会議の末、私たちの選択は②でした。
都心で子供が少ない地域だったことや、夜が少々物騒なことも段々と気になってきてしまい、もうこのタイミングで移ってしまおう!という意見の一致でした。
結果、転校を伴う事となりましたが、一番気になっていた長男もすぐに馴染み、結果オーライ。
無事、新しい生活を始めることが出来たのです。
欠陥住宅から子供たちを守るために、交渉に向けての心構え
今回の交渉にあたって、心がけていたことがありました。
- こちらの要望・着地点を最初から明確にし、事あるごとに伝える。
- 全てのやり取り(特に費用に関して)をメールなどの文書にして残す。
特に、言った言わないを防ぐため、文書で残し、都度確認を徹底しました。
今回の場合、担当者とは実際に会って話す・電話で話すというやり取りが多かったため、
ちょっとした会話の流れででた変更点や決定事項などは全て当日メールで送付し、
認識の違いがないかを確認しました。(きっと凄まじくウザかったでしょう…。)
レスポンスがない場合でも、こちら側の認識は伝えたぞという事実が大切。
常に、ボールを相手に渡している状況にしました。
転居後の新生活は快適!
欠陥の発覚から交渉期間中、正直言って諦めてしまおうかと思ったこともありました。
幼子2人抱え、わからない事に立ち向かうのはしんどかった……
(希望だけ言い残し、旦那はほぼ100%不在)
数値的には軽く問題がある程度。
独り住まいであれば、家賃交渉などで済ませたかもしれません。
3ヶ月の間に引越し2回という、体力的に厳しい面もありました。
ですが、穏やかに生活できる今、あの時妥協しなくてよかったなと心から思います。
やっぱり斜めは気持ち悪いものですからね。
もし、なんだか家にいると疲労感や頭痛が……
と悩んでいる人がいたら、それは欠陥住宅によるものかもしれません……
賃貸物件だからと見過ごさず、調べてみるのも1つの手ですよ。
あきらめないで!
以上、長々とありがとうございました。おしまい。
それにしても、今回のを含め、結婚してからの8年強で6回の引越し。転勤族ではないのに多過ぎませんか。そろそろ落ち着きたい。
初めまして。
1年間マンションのことで悩み、体調を崩しながら今もたまにホテルに泊まっている状態で、限界をとうに超えて先程悩みを弁護士さんに相談したのですが、遠回しに賃貸だし私の主張は通らないと。
今体調悪いので(失礼)端的に言いますと、床の傾き含むきしみ(この一年でリビングキッチンほとんど)、フローリングから他世帯の調理の臭いがしてくる(深夜)、一番悩んで一つだけ解決したのが天井にボーリング玉のようなものがボン❢と落ちてきて心臓がドキンとする、なんとこれはマンションのせいでした、ウォーターハンマーです、
睡眠薬を飲まないといけなくなったことを知っているのに「もっと早く言ってもらえれば良かったのに悶々とさせてすみませんね」と。
引っ越して2週間目でこの悩みを話し、退去手続きまでしたんです。
事情があって、住み続け、今に至るのですが。。
お尋ねしたいです、
床の傾きを調べてもらったのはどんな業者ですか?
今、どこにだれに相談すればよいかわからず、困っています。
どこかの建築事務所に問い合わせてやってもらえるのでしょうか?
初めてなのに、こみいったことをお尋ねして申し訳ありません。
ご迷惑でなければ、助けてください。
のあ様
コメントありがとうございます。
体調はいかがでしょうか?
文章から、かなりお辛い状況が感じられて心配です……
ご質問の件ですが、私の場合は不動産会社経由で紹介いただいた業者様でした。
(だいぶ前のこととなり会社名などわかりませんが、住宅診断などをされている地元の建築系の会社でした)
はじめに異変を感じて問い合わせたのは、入居の際にお世話になった不動産仲介会社の担当者の方です。
しばらく状況などメールと電話等でやりとり後、賃貸を担当するその方では話が進まないということで、
その不動産仲介会社のトラブル対応部門の方に担当が変わりました。
その後は、一度そのトラブル部門の方が簡単な機材で調べ、
しばらくのらりくらりと話が止まっていましたが(長期休みの含まれる時期で2ヶ月程度)、
何度か問い合わせるうちに、専門業者の方を紹介いただいた形です。
プロの方が、室内でオートレーザーというものを使って傾斜を確認されていました。
その際、不動産会社からは、もし床の傾斜などトラブルが見つからなかった場合の調査費用は、こちらにも請求をするという話が出ていました(ざっくり5万以下との話でした)。
結局、床の傾斜が数値的にも認められる形となったため、こちらの手出しなしに引越しまで進んだ流れです。
以上が、ざっとですが、私が経験した内容となります。
梅雨の時期に入り、何かと余計に気になる季節ですので、
のあさんのトラブルが一刻も早い解決となるよう、祈っております。
ご自愛くださいませ。